仲良しの会~まずは手始めに~

こんにちわ。委員長です。

今回はコロナ感染症にてずるずる先延ばしになっていた、こうのとり「仲良しの会」の方々にお越し頂きました。

仲良しの会は、こうのとりにご入居されておられるおばあ様が、「私たち生活している方も、仲の良い人を作り、生活を充実させたい。その時に「させてもらう」ではなく、互いに生活をしているので、関係を作り、自分たちでもより充実した生活を送りたい」という思いから発足した会です。

現在は仲の良い方4名が、階を跨いで活動をされておられます。

メンバーは随時募集中です(笑)

職員が知っていても、入居者様本人様方が知らないでは話にならないので、何かお披露目が出来る事を・・・と考えた結果、「活動を知ってもらうために、お好み焼きを作って皆にふるまおう!」となりました。

実はこの企画はずいぶん前から出ていたのですが、コロナ感染症により頓挫しておったのです。この度活動可能となり、すぐさま動いたのでした。

まずは喫茶こうのとりにて打ち合わせ。

お好み焼きとたこ焼きで意見が分かれましたが、全入居者様対象となるため、約80名様分の作成が必要となり、あえなくたこ焼きは却下(よう作らんと)

お好み焼きを作成して振舞うことが決定したのですが、分量でもめる・・・

「うちでは沢庵入れてたで」「うちはネギ多めやで」「ウインナーはいれへんわ」「玉ねぎは・・いらんな」「メリケン粉はいるで!」とそれぞれのお好み焼きに入れるものを言い始めたかと思ったら「何人分作るの?」「80人分?!それは無理やわ」「やっぱりたこ焼きにしようか」「それなら一つになるで」「一つは悲しいわ。6つくらいないと」『480個必要ですね』「それは無理や!」と、堂々巡り(笑)

管理栄養士にて材料の割り出しと、オーソドックスなお好み焼きを作ろうと何とか話がまとまり、前日の買い出しの話へ

「誰が買いに行くん?」「バーッといったらいいやんか」『仲良しの会の方が行ってくださいね』「えーー私らが行くん?!」「キャベツこんなに買うの無理やわ」「やっぱりたこ焼きにしようか」『480個作りますか?』「それは無理や。多すぎるわ」と再度めぐる(笑)

職員勤務調整を行い、その日に随行者3名と車を出すことで決着。

買い出しに参加される方からは「こっそり自分の買ってもいいんか?」「私漬物ほしいんやけど」と個人的なたくらみもありつつ、代表2名様で買い出しへ。

スーパー内でも「この粉の方がいいな」「長いもはそんなにいらんで」「ネギは切ってるやつ買ったらええやん」「肉はコマ切れかな。こっちの方が安いな」「ソースはいっぱいいるで。カツオ節もようけ買ってな」「青のりは一袋でいいわ」「私このお漬物食べるわ」「この寿司食べようかな。でもな・・」と若干主旨もずれつつ迷いに迷われる。たまたま買い物に来ていたオフの職員も同行し、何とか買い物終了

食材は厨房で冷蔵。調味料系は栄養室にて保管で決着。

私的に購入されたお寿司はその日のうちにその方の胃袋へ・・・。

「ドキドキしてきた」「着る服はこれでいいかな」「明日何するの?」といつもと違った日を過ごされます。

迎えた当日

10時から、2階のユニットをお借りして仲良しの会様が集まり、材料を切ります

「キャベツ硬いわ。」「芯あるで。これは食べへんやろ」「包丁切りにくいわ。もっといいのないの」「ネギはそんなにいれんでいいで。」「長いも多いわ」「肉は一口くらいにきらなあかんで」「手袋せんでもいいんちゃうの?やりにくいわ」「手が痛くなってきた」「しんどい~」と、タンタンと包丁を鳴らされるよりも言葉の方が多く、診察に来ていた嚥下診察の方より「静かに」と言われるくらい賑やかでした。

一時間かけて食材のカットを行い、切ったものは冷蔵庫へ。

「もうくたくたやわ」とそれぞれの階へ戻られます。

13時

食後にお誘いに行くと、お一人臥床中。「今横になったばっかりやのに」といいつつも楽しそうに会場へ。

生地作りは「卵はそんなもんでいいんちゃう」「粉とか図ったことないからわからへんわ」「何人分作るの?80人分?!」「作れるかなぁ」「長いもないやつも作ってや」と、大人数分の作成になるため、どなたも手を出されず、職員が作るのを見て指導が飛びます。

「混ぜるのしんどいわ」「こんなに作ったことないもんね」「何人分作るの?80人分?!」とにぎやかに行いつつ、会場を移動して焼く専門スペースへ。

そこでホットプレートのヒューズが飛んだのは委員長のミスですが、焼き始められるとそこでもお言葉が飛び交います

「先に肉を焼くんやで」「なんでやの生地やで、その上に肉や」「うちでは肉が先やねん。沢庵も入れるねんから」「大きいの作るなぁ、それを一人で食べるんか?え、80人分?!」「私な。昨日ウインナーかってん。ここの隅っこで焼かせてね」と、じゅーじゅーと焼けるお好み焼きを待ちながらひっくり返し係が忙しくコテを返します。

「出来た!」となったらすかさずコテからお箸に持ち替え。

「先に私たち食べるんやろ」「食べていいやんな」「おいしいわ」

アツアツをすぐに召し上がられ、ご満悦。

すぐに2枚目を焼き始めた職員を後目に「おいしい」を連発され、その間はお言葉も止まります。

20個近く出来てくると、仲良しの会会長が御自ら各階を回って、仲良しの会の周知を行い「お近づきにしるしに」とお好み焼きを配られます。

丁度おやつの時間帯でもあったのですが、皆さま「いや、お好み焼きや」「食べる食べる。何枚でももってこーい」と、日ごろはあまり食指が沸かない方もご自分で召し上がられ、帰宅間近のショートの方も「帰る前に食べるわ」と、お好みのトッピングをして召し上がられます。

キャベツがたっぷりで、長芋も入っており、もっちりした生地はやや甘味があり、とっても美味しいとすぐに評判に

全階に配布を終えた後はへとへとになりましたが、まだまだお好み焼きは残っておりました。

「職員さんにも食べてもらって」と会長よりお言葉があり、職員にも配布。

「おいしかったです。もう一つ欲しいくらい」と職員からも大絶賛

配り終えた後は、やり遂げた顔をして会員方は戻られます。

中には緊張しすぎたのか疲れすぎてすぐに眠られた方も。

残ったのは後片付け(笑)

さすがにそこまでは行えず、職員でサポートを行いました。

初めての仲良しの会の活動で、4名様とも疲れ果てておられましたが、やり遂げた顔をされていたのは印象に残りました。

翌日、会長に今後の予定をお聞きすると「一か月に一度くらいは行いたい」と・・・

それは多くないですか?!と、昨日片付けを行いへとへとになった委員長は叫んだのでした。

今後も仲良しの会はわいわいがやがや言いながら、ユニットの垣根を超え、自分たちで楽しいことを見つけ、自分たちでご近所付き合いを行われます。

次の活動内容も、喫茶こうのとりの際に集会を行われるそうで、今から「何をしようか」考えられています。

今回の顔見せで「私も参加しようかな」と仰ってくださる方もおられ、今後は人数も増やしながら仲良しの会は続きます。

まて!続報!!